さむがりがさむいところへ

スウェーデン北部にある小さな町、ウメオに1年留学をすることになったので、日々の写真とマンガ日記と思ったことメモと教育実習日誌

3月28日 教育実習:五日目

1時間目、音楽(4年生)

以前も書いたとおり、小学校の先生は100%出勤(月~金毎日朝8時~5時まで勤務)でなくてもよいそうです。

で、音楽担当のこの先生は60%出勤で、残りの40%は何をしているのかといえば、小学校の音楽の授業用の教材開発。音楽のジャンルやスウェーデンの伝統楽器などさまざまな単元において、クラスみんなで楽しく学べるゲームを作っているのだそうです。

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今日の授業で使っていた教材オンラインゲームは、実際に先生が自分で開発したものなのだそうです。

2チーム対抗でスクリーンに映し出された票を埋めていくビンゴでした。「80年代ポップス」「結婚式に合う曲」など、ジャンルやシチュエーションが各マスに書かれています。それに合わせた曲をチーム全員で歌うことで、そのマスがクリアとなる仕組みです。子どもたち、大盛り上がりでした。

 

日本の多くの小学校の先生は、毎日の学級経営や授業準備に追われ、なかなか教材研究や自分の専門分野の研究に時間を割けないと聞きます。

一部の専科の先生(いわゆる音楽の先生、体育の先生など)を望いて、基本的には100%出勤が当たり前。教師という職業についたら、朝から晩まで「先生」でいることが求められます。

だから、今日音楽の授業が終わった後、「今日の子どもたちの反応を見て、またこのゲームの構成を改善しようと思うよ。明日は僕は学校は休みだから。あと、移民の子ども向けにこんな教材も開発したくて――」と興奮した口調で話す先生を、とてもうらやましくかっこよく思いました。

大学の教授みたいに、私も自分の研究と学校での授業と、両方現職でできたら素敵だなあと思います。二足の草鞋は欲張りだと言われそうだけれど、双方に良い影響があるはずです。

 

2時間目、理科(4年生)

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週2回ある理科の授業のうち、チームティーチングのできる木曜日は理科室での実験など手が必要なこと、ひとりの先生が見ないといけない月曜日は教室での講義や復習ワークが中心なのだそうです。

 

三時間目、算数(4年生)

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三時間目、英語(6年生)

別の先生のご厚意で、6年生の英語の授業を見学させてもらいました。

6年生は30人以上いるので、半分ずつに教室が分かれています。しかしあくまで「1クラスを分けて授業しているだけ」という扱いだそうで、クラスの決めごとなどは全体で話し合いを行うそうです。

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今日の授業は、3人グループで寸劇を作るという内容でした。

前回の授業までで、レストランでのやりとりとイギリスの食文化について教科書で扱ったそうです。今回はそのまとめとして、「注文」を含む5分程度の英語劇をします。

50分の授業のなかで、「相談しながら脚本を作る→セリフを覚えて練習する→クラスの前で発表」をこなすという難易度の高さ。

話し合い中の言語はスウェーデン語がほとんどでしたが、それにしたって劇をひとつ自分たちで英語で書くというのは、ほんとうにすごい。日本の大学生できるかな。

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4年生の授業を見ていても感じていたことですが、英語の授業における各児童のレベルの差がとっても激しいです。

半クラスでは、「何してるの?」と私が話しかけるとすらすら答える子がほとんどでした。しかし中には、"I, writes, bil...pictures...?"というカタコトの子もいるし(それでもみんな必死に何か話そう、伝えようとしてくれます。そこが何より良い教え方だと思う)、先生の簡単な時間制限の指示を理解できていない子もいました。日本よりずっと実力の格差があります。

 

テレビや町の広告など日常のなかで英語に触れる機会が多いスウェーデンですが、それでも放っておけば英語が話せるようになるわけではありません。

「話す」が重視されている授業スタイルである以上、自信がなくて黙っている子や人前での発言が得意でない子は、どんどん置いていかれます。

・・・というようなことは、私が思ったのと、その英語の先生からちょろっと聞いた話。

まだほんの数例しか見ていないので、まだなんとも言えないところばかりです。もっと授業を見たい。ほかの学年のも見たい!

 

教育実習が始まって1週間。
まだまだやることは山積みです。

 

 

 

おまけ

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同じ理屈はみんなに起こるらしい。スウェーデン語の授業が終わった直後に突然知らない言語で話しかけられたことが何度かあります。