11月6日 合宿最終日:二重夢のあとで
時間軸がめちゃくちゃになりますが、忘れないうちに書いておこうと思って。
また細かいことは遡って記録しておくので、うだうだと頭のなかを整理します。
今日は家族や友達への日常レポートではなく、自分のための語る回です。重くなるけどごめんね妹。
今週末、学芸大テコンドー部 スウェーデン支部の秋合宿と称して、仲の良かった先輩がウメオに遊びに来ていました。
金曜の夜からずっと日本語で、日本の世界に浸っていました。
3ヶ月前までそうしていたように、テコンドーの蹴りの指導を受けたり、教育や専攻のことについて意見交換したり、道場の方や部活メンバーとビデオ通話で延々と話をしたり。
今日の早朝に先輩を見送って、それから一日とってもとっても悲しくて寂しくて。
こちらの友達と話しても、昼寝をしても、テコンドーをしても、やっぱり心がとっても辛い。
やっぱり先輩帰っちゃったから寂しいんだな、と思っていたのですが、よくよく考えたら先輩が居たときからずっと悲しくて泣いてばかりでした。どうも他に原因があるみたいです。
今朝までそこにいた気の許せる友人がいってしまったという上のほうの寂しさのほかに、今まで見つけていなかった、もっと深いところの寂しさがぎしぎし胸に紐を巻いています。
何がこんなに恋しいんだろう。家族?大学?ごはん?とぐるぐる考えていたのですが、あそっか、日本の生活そのものだなと気づきました。
日常が、恋しい。
成田空港を出てから今までずっと、すごく変な気分でした。
明晰夢みたいです。あ、これ夢だわ、と思いながら目覚めないでいます。
この町で、ほとんど初めて会った人たちと交流して、毎日英語で暮らして、それはもうまったく新しい世界です。誰も私がどんな人か知らないし、私も誰のことも知らないところからスタートして、そこから2ヶ月ちょっとで作った世界。
もちろんLINEで家族や友達と頻繁に連絡はとるけれど、生きている層というか、毎日の枠というか、コミュニティーというか・・・やっぱり上手く言えないんですけど、場所だけでなく、生活のベースとなる大きな何かが違うかんじがします。
先月も書いたこと、ずっとずっと感じています。
私にとってはあちらが日常です。
2ヶ月経った今も、知らない言葉と自然に囲まれてここで暮らす毎日は非日常なんです。 夢の中やディズニーランドと同じように、何事もなかったかのように元居た場所に帰らなきゃいけない、ってどこかで思っています。
私が非日常にいるあいだ、夢をみているあいだは、向こうの日常は時間が止まっている気がしています。
10月22日 非日常ぐらし - さむがりがさむいところへ
なかなか実感が湧かないんです。現実感がありません。
ここで2ヶ月も暮らしていて、まだあと8ヶ月あるのに。生活に慣れても、スウェーデン語も聞き取れる単語がでてきても、やっぱりなんだか変な感じ。毎日が夢のなか。
それぐらい、ふたつめの世界と元いたところは、ぱっきり分かれているからこそ、涙が止まらないほど寂しくなったり辛くなったりしなかったんだろうなと思います。もちろん会いたい人たちはいるし、日本食は恋しいけれど!
でもこれ夢だからな、私の体は8月22日のまま変わっていなくて、私は毎日こちらでエンジョイしているけれど、そのうち元いたところにふっと戻るんだろうなって、なんとなく思っていたのかもしれません。
それが今回、気づいてしまいました。
やっと実感が出てきた、というのが正しいのかもしれません。
合宿の最初は、これまたもっと変な感じでした。いつもの夢の感覚に、さらに二重に夢を見ているようなかんじ。
「ディズニーランドにピカチュウが来たみたいです!」と言って先輩に首をひねられたけど、ほんとうにそんなかんじなんです。
場違いというか、世界と登場人物が合わないというか。大学の教室の隣の席でお父さんが授業を受けている、みたいな?寝ぼけて家の天井がずっと昔住んでいたアパートの天井に見える、みたいな?やっぱり上手く説明できないけれど。
それが急に実感になったのは、2日目の夜。
日記からそのままぺたっと
(マンガにすれば内容の重さがマシになるかと思ったんだけどなあ)
先輩が遊びに来ていることだけじゃなくて、自分が日本を発って、今は違う国でドタバタしながら生活していること、この夏まで自分がいたところが遥か遠いこと。
ぜんぶまとめて、現実感の波としてやってきました。
「そっかこれ、夢じゃないのか。私ほんとにここで生きてるのか」ってやっと気づいたんです。今さら変な話だけど。
日本のことを考えてこんなに泣いたのは初めてで、ホームシックを置き土産にもらってしまったんじゃ?と心配になるくらいです。
強くなったのか弱くなったのか、わかりません。
と、ごちゃごちゃまとまらないのですが、とりあえずの心境メモ。
楽しかった合宿についての報告や発見については、また追々!