さむがりがさむいところへ

スウェーデン北部にある小さな町、ウメオに1年留学をすることになったので、日々の写真とマンガ日記と思ったことメモと教育実習日誌

3月27日 教育実習:四日目

1時間目 音楽

音楽室はすごく小さくて、普通の教室と同じくらいの大きさでした。机がなくて椅子だけ並べますが、30人近いクラスだとぎゅうぎゅうです。

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興味深いなと思ったのは、音楽室に置いてある楽器。
日本の小学校の音楽室というと、グランドピアノ、アコーディオン、木琴鉄琴、打楽器いろいろなど、クラッシック音楽で使うものが中心なイメージです。学校の音楽会で使うのもそういうの。

ここの学校の音楽室にあるのは、たくさんの電子ピアノとギターと電子ドラム。授業で扱う音楽や音楽会での題材も、現代音楽が多いそうです。

カリキュラム上リコーダーも使うけれど、「僕が得意じゃないからほとんど出てこないかな」と音楽の先生が言っていました。

あとどうでもいいけれど、先生、ギターの弾き語りがめちゃくちゃ上手かった。

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2時間目 算数

今日は個人ワークが多かったけれど、先生ひとりで子ども28人は見きれていませんでした。チームティーチングの日もあるけれど、こうして一人でなんとかしなければいけない日も多いんだそうです。

何が悲しいって、先生になかなか来てもらえなくてずーーーーっと手を挙げてる子が目の前にいても、私ももう一人の実習生も、スウェーデン語がわからなくて助けてあげられないんですよね。比較的単純な計算問題ならまだなんとかなるんですけど、文章題はもうお手上げ。うう悔しい。

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休み時間

エネルギーが残っているときは、私も頑張って一緒に遊びます。雪の上を走り回るのは彼らの方がずっと慣れているので、私ばかり息も絶え絶えになります。

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「15」というゲーム。隠れ鬼みたいなかんじなんですが、毎ターンごと数える数字が1回目:15~0、2回目14~0、3回目13~0・・・みたいなかんじで減っていきます。私は初めて知ったゲームだったんだけれど、日本にもあるんだろうか。

あと、学年ごとに校庭内で遊ぶ場所が決まっているそうです。(高学年は低学年のいる場所で遊べるが、逆はできない。高学年用エリアは見守り役の大人がいないため)

障害物が大してないので、みんな微妙な雪の盛り上がりの影に列になって這いつくばって隠れます。あとは建物の壁と積もった雪の微妙な隙間に寝転んだり。何もなくても遊べるもんだなあと感心しました。楽しかった。

 

3時間目 国語

EPAというのを知ってるかい?」と先生に聞かれました。一体どんな大層な教育法なのかと思いきや、普通に「個人→ペア→クラス全体」で発表や作業をだんだん拡大していくアレでした。日本で何ていうんだっけな。

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4時間目 国語

 文法などの確認は、毎回パソコンを使って行うようです。オンライン上のワークブックで個人で進めることもあれば、クラス全体でKahoot!などを使い早押しクイズ形式でわいわいやることもあります。

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ちなみにこの学校では、午前中の20分休みと昼休み以外、細かい10分休憩がありません。授業のなかでアクティビティーがころころ変わる(10分刻みで、はいパソコン持ってきてー、はいノートだしてー、はい全部しまってーみたいな)ので、毎時間休憩を入れなくても飽きないということなんだろうか。

また、授業の始めと終わりの挨拶もありません。なので、時間割をちゃんと見ていないと、知らぬ間に教科が変わっていて驚きます。

 

5時間目 英語

短いムービーを見て、プリントの質問に答えるという活動。
題材はシェイクスピアの「ハムレット」でした。

ドイツ人の実習生仲間曰く、「ヨーロッパ圏ではこうして小さい頃からシェイクスピア作品になんとなく馴染みがあるんだけど、高校でみんなガッツリ勉強させられて嫌いになるんだよ」と言っていました。

日本でいう、宮沢賢治とか芥川龍之介とか、「小中高かならず教科書で出てくるあの人たち」みたいな?

 

私はちょうど劇団でこの作品を扱っているところだったので「ああ、こういう風に話が簡略化されてるのね!」とおもしろかったです。
あと、いかに多文化社会の視点でマイノリティーに配慮されているかというのも。

英語の教材あるある
・登場人物がどれだけ少なくても、必ず黒い肌の子が混じっている。ときどきアジア人風貌の子も入る。

・登場人物がどれだけ少なくても、時代背景や文化設定がどこであっても、ひとりは車いすの子がいる。

今回のハムレットでも、原作で「城の護衛のホレイショ―」が「ハムレットの親友のホレイショ―」になる簡略化はまぁわかるとして、そのホレイショ―が車椅子になっていたのはものすごく驚きました。