さむがりがさむいところへ

スウェーデン北部にある小さな町、ウメオに1年留学をすることになったので、日々の写真とマンガ日記と思ったことメモと教育実習日誌

2月27日 やばい晩餐会

なにやら、やばい晩餐会にお招きいただきました。

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ふくよかなおばさんが出てきたなぁと思ったら、Governorだと言われました。それがウメオの知事という意味だと気づいたのは翌日になってからです。

 

 

話を遡ること一週間前。

ウメオ大学のJapanese Week(日本とスウェーデンの国交150周年を記念したイベントの一環らしい)担当者を通して、偉そうな人からメールが来ました。

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「スーツって書いてあるけど、女性はドレスのことですよ?」と返信がきました。危うくパンツスーツで行くところだった・・・。聞くはいっときの恥、聞かぬは一生の恥とはこのことでしょうか。

もちろんドレスなんて日本から持ってきていません。バディーグループ、現地の友達、あちこちに声をかけまくった末、心優しい日本人の知り合いの方から靴・ワンピース・ジャケット・かばん一式を貸していただきました。

借り物競走状態で、いざ出陣。

 

 

名前の書かれた座席表とメニューを見て、「どうやらこれは本格的にやばそうだぞ」と思いはじめました。

サイゼリアとくらずし育ち、ちゃんとしたレストランなんて行ったこともありません。ナイフやフォークがいくつも出てくるのなんて、小さい頃に行った親戚の結婚式以来です。

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出たな清潔感の塊人間!と見てたらストックホルムから来た日本大使館の秘書だったり、よーしゃべるおじさんだなぁと思ってたら北大の教授だったり、なんかお偉いかんじの人が総勢27人。つくづく何故私は招かれたんだろう。

とにかくほんとうにありがたい機会です。

こんなときでなければまず出会えない方々と、いろいろと聞かせていただきました。先住民の文化教育について研究していらっしゃる方々のお話が興味深かったです。

 

で。

料理が、料理がやばかった。

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前菜がチャーとかいう名前の魚。見た目と味はほぼサーモン。とろとろです。ほっぺたもとろとろです。

メインディッシュが、トナカイ肉のステーキでした。トナカイ食べるの初めてです。チョコレートみたいなのがのってるなあと思ったらリンゴンベリーのバターだそうです。食べているうちにとろんと溶けてきて、赤ワインのソースとよく合います。

なんでもこれらは、スウェーデン北部の伝統的な食材ばかりなんだそうです。スウェーデンの他の地域から来た人々がパシャパシャ写真を撮っていたので、私も安心して(建物入った瞬間からあちこちスマホカメラに収めたくてうずうずしてたので)撮影できました。ちょっとだけ庶民感というか、親近感が湧きました。

 

デザートはクラウドベリーのアイスクリームと、よくわかんないふわふわした美味しいやつ。メレンゲって書いてあったけど、いい匂いのするしっとりカステラというかんじでした。

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あと、ほんとに私はこの手のマナーやしきたりに疎いので、料理の部屋に入る前の前菜の前菜(?)+前菜+メインディッシュ+デザート、毎回違う飲み物が出てくるのに驚きました。

アルコールかノンアルかが選べるんですが、ノンアルを選んでも実際のワインと見た目がほとんど一緒。誰がお酒を飲んでいるのかわかりません。ありがたい。
私は全部ノンアルを頼んだのですが、それでもやっぱりお酒みたいな匂いがしました。風味もきっと近いのだと思います。

 

 

 

ほんとうに貴重な経験をさせていただきました。

留学に来るまで150周年記念だなんて知らなかったのに、こんな機会をいただいてしまっていいんでしょうか。

 

私は料理の味が一定レベルを超えると全て「なにこれ!?めちゃくちゃおいしい!!しあわせー!!!」と大喜びするタイプの舌バカで、普段はコスパがよくて助かっているのですが、このときばかりはもう少しありがたみのわかる舌をもっていれば・・・と思いました。

 

(たぶん)最高級の料理をごちそうになったこともありがたいけれど、「シズオカ!いいところだよね!行ったことあるよ!」とにこにこしてくださる方や「そうか、英語教育やってるのね。卒論で困ったらメールしてね」と言ってくださる教授と知り合えたことがとってもありがたいです。

 

ありがたや、ありがたや。

これに尽きる一日でした。