さむがりがさむいところへ

スウェーデン北部にある小さな町、ウメオに1年留学をすることになったので、日々の写真とマンガ日記と思ったことメモと教育実習日誌

9月20日 留学状況報告書:1ヶ月目

大学の人文学棟の木々が紅葉しています。

色のつきかたが素敵すぎて、誰かのアート作品から取り出したんじゃないかなと思うほどです。

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図書館との間にある、芝生の広場。
晴れた日には外でお昼ごはんを食べる学生で賑わいます。
今日は曇っていて寒く人がいませんが、それでも寂しげに見えないのは色合いのせいだと思います。

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さて、この町に来て1ヶ月が経ったので、ざっくりとまとめます。
今日はマンガ日記はありません。

毎月末、学芸大の国際課に留学状況報告書というものを出さなくてはならないので、その練習というか。そちらで書ききれないことをメモしておきます。長くなります!

 

 

もくじ

 

 

学習面

今学期とっている授業は5つあり、うち
認知心理学
②英文学
スウェーデン語 初心者コース Ⅰ
の3つが現在開講されています。

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認知心理学は今月末の試験で終了し、続いて④国際的背景における教育 という授業が始まります。

(ちなみにスウェーデンの大学は、春学期・秋学期がさらにそれぞれ4つのシーズンに分かれています。授業スピードや期間はさまざまです。

例えば①認知心理学のように週3×1シーズンでみっちりやる授業もあれば、②英文学のように週1×4シーズンでゆったり進んでいくものもあります。どれも単位は同じだけもらえます。)

 

どの授業も基礎知識の必要ない入門コースなので、内容的には十分ついていくことができます。

ただ英文学の授業では、文化的背景や歴史などの一般常識が一種の「基礎知識」のように機能するので、ヨーロッパ系の学生が大半を占めるなかで少し引け目を感じます。

(例えば、私小説のなかでぱっと「1782」という年号が出てきたとします。
するとディスカッションで「この翌年にアメリカ独立戦争が始まったよね」「ってことは、主人公たちの地域ではこういう雰囲気だったんじゃないかな?」という話題になって、日本史選択だった私はもう?????状態です。世界史もちゃんとやっておけばよかったなぁと痛感します・・・)

 

かねてから聞いていたとおり、自主学習が重視されます。授業時間が圧倒的に日本よりも少ない一方で、毎回宿題や予習はかなり要求されます。

ただ思ったのは、いちいち知らない単語を調べないと進めない英語だから時間がかかるだけで、量自体は多すぎるわけではないのかもしれません。

 

同様に、最初は「はっっや!なにこれ!ついてけない!!」と慌てていた授業スピードも、慣れてきたら教授がかなりゆっくり丁寧に説明してくれていることに気づきました。

日本語だらけでとっていたノートも、少しずつですが、英語のままで理解できるところが多くなってきたように感じます。

 

↓<第2回目の授業>

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↓(おとといの授業)

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 といってもまだ、教授の話を理解するのにはある程度のエネルギーが必要です。板書を写すのに一生懸命になると、全く先生の声が頭に入ってこなくなります。

 

というふうに、授業も課題も余裕があるわけではありませんが、どれも勉強していてすごく楽しいです。取れる授業数が限られているため、ほんとうに興味があるものに厳選したからだと思います。

日本の大学の週1ずつ多くの種類の授業をとる仕組みもいろいろな味が楽しめるビュッフェみたいで好きですが、こちらの数を絞ってぎゅぎゅっとつきつめる授業スタイルも気に入りました。

 

 

生活面

寮の部屋は広くて綺麗で、とっても快適です。

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近隣住民との関係も、おおよそ良好です。

洗濯機の部屋まで連れて行ってくれたり、ブレーカーが落ちたときに助けてくれたり、優しい方ばかりです。

唯一、隣の部屋の子だけとは挨拶を交わさない関係(いつも彼女がイヤホンをつけているので、私が声をかけても気づかないため?)ですが・・・おいおい仲良くなっていければなあと思います。

 

唯一不満があるとすれば、共有キッチン。
6人で1スペースを使っています。

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来た当初は、調味料もレンジもフライパンもフォークも不潔すぎて、ほんとうに使いたくなかったです。

棚の取手はどれもベタベタ、いつのだかわからない開封済みクッキー袋にはホコリが溜まり、洗い残しのないお皿を探すのに必死。私は特別潔癖症というわけではありませんが、毎日ストレスだらけでした。

結局耐えきれず、こっそりとひとり大掃除をしました。(ほんとうは勝手にいろいろ捨てたり収納場所を変えたりするの良くないですよね、わかってます・・・当然反感を買うと思って、未だに近隣住民たちには秘密にしています。ああほんとごめんなさい)

 

最低限の調理器具とお箸類は、自分のものを買って使うことにしました。
全てに目印としてフラミンゴのマスキングテープを貼っていますが、他にそういうことをしている人を見かけないので、これまた反感を買っていないか心配です。

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 お鍋や包丁など、買ったら費用がはずむものだけ共有のものを使っています。もちろん毎回、かなーーーり念入りに洗ってから使いますが。

 

日本にいたときより、断然ちゃんと自炊しています。

作り置きのタッパとジャム瓶で埋まる冷蔵庫。

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「夕食を一緒に作って食費を浮かす会」のおかげもあって、栄養状態はけっこう良いと思います。というか、むしろとりすぎている気さえします。

見返してみると、ほんといろいろ作りました。(日本食の割合がやたら高い)

夕食を一緒に作って食費を浮かす会 カテゴリーの記事一覧 - さむがりがさむいところへ

 

 

健康面

前述のとおりごはんもちゃんと食べて、睡眠もたっぷりとって、毎日楽しんで、ストレスもほどよく発散し・・・。かなり健康的な毎日を送っています。

こちらの生活にもだいぶ適応してきました。こちらに来た週の週末に一度と、一昨日にも少し体調を崩したぐらいでしょうか。一日寝れば翌日はけろっと治ります。

 

んにしても、家が学校に近いというだけで、こんなにも余裕のある生活ができるのかと驚いています。

毎朝満員電車で1時間かけて大学に行き、帰りはうっかりすると待ち時間含め1時間半かかっていた生活から考えると・・・いやあ、時間があるってすばらしい。掃除も自炊も勉強も趣味も睡眠も好きなだけできます。

 

 

その他

あっというまだと聞いていたけれど、ぜんぜんそんなことないじゃん!というのが正直な感想です。
毎日、一週間、一ヶ月、長く長く感じます。良い意味で!
一日一日がとっても濃いからだと思います。

マンガ日記をつけているノートは、ちょうど3冊使い切りました。

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今のところ、まだホームシックにはかかっていません。最初の1ヶ月ですし、慣れるのに必死で恋しくなるどころではないのだと思います。

だから、これからが心配です。
ちょうど2,3ヶ月目がいちばん辛いと聞きます。

まあホームシックになったらなったで、また病んでいる様子も記録してみます。パヤパヤ生きている人生なので、いちどぐらい暗黒期があってもいいかもしれない。

 

あ、でもお気に入りのお箸が折れたときはとても悲しくて、心まで折れそうでした。

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でもその日は、フードフェスティバルに行ったり、みんなでオムライスを作ったりしてすごく楽しかったので、結局良い一日になりました。

また悲しくなったときは、近くの友達や遠くの友達、家族に助けてもらおうと思います。

 

 

スウェーデン北部、Umeå。

何もないところだと聞いていたけれど、そんなことなかったです。

 

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きれいな町があって、

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真ん中には大きな川があって

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オーロラの見える湖があります。

そしてこれら全部、家から歩いて1時間足らず。
小さい町のすばらしいところはそこです。

 

困ったこともたくさんありますが、楽しいことのほうがずっと多いです。

そして、ここはとてもいいところです。まだ冬を知らないけど!

 

 

そんなわけで、私は元気にくらしています。

以上!